西田順一さん(29歳) 国立大学大学院卒業後、大手システム会社へ就職。その後会社の先輩の薦めで投資の世界へ。築浅の中古区分マンションからスタート。イン
タビュー直後に念願の1棟アパートを購入し、給与を上回る家賃収入を得ることに。今後は、3年後までに年間キャッシュフロー1000万円以上を目指す。
2013年2月にインベスターズギルドに入会。 ・不動産投資をはじめた年齢:27歳 |
物件情報 区分マンション | |
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場所 | 東京都大田区 |
取得年月 | 2012年9月 |
構造 | RC造 |
間取り | 1K |
部屋数 | 1戸 |
築年 | 2006年 |
購入金額 | 約1500万円 |
利回り | 7% |
自己資金 | - |
融資金額 | 満額 |
融資年数 | 35年 |
西田さんは技術系のサラリーマンで、投資とはだいぶイメージが違う気もしますが、きっかけはどういうところから?
自己啓発の本で成功者の法則などを読んで、投資の存在に気づきました。不動産投資、株や投資信託とか、いろいろあるのは知っていたんです。
事業を起して成功した人の本も読んでいたので、お金の稼ぎ方については、漠然とイメージはしていました。
そんななかで会社の先輩に不動産投資をされている5歳年上のBさんがいまして。入社して1年ぐらいのとき、そのBさんが私に「俺は非課税なんだぜ!」って
自慢するのです。「税金を払っていないなんてどんな悪い手を使ってるんだ?」(笑)。そう思いました。
給料明細を見せてもらったところ、たしかに住民税のところが税金を引かれていない。僕も1年目はまだ引かれていませんでしたが、2年目から引かれているの
で「どうやっているんだ?」と興味を持ちました。そのときは不動産投資と非課税は直接、つながらなかったのです。
不動産所得が赤字になった場合、給与所得と損益通算できますからね。全く所得税がかからないというのも、極端なことではありますが、ありえ
ますね。
西田さんは本の世界から入り、リアルな体験談を聞いて、興味を持ったという感じですね。そこから具体的にどう変わっていったのですか?
まずは「ファイナンシャルリテラシーを身につけろ!」と言われ、お金に関する無料セミナーにBさんといっしょに行きました。そのセミナーに 行った帰りに、誰もが知っている『金持ち父さん 貧乏父さん』を手に入れたんです。
読んでみてどうでした?
「絶対に不動産を買いたい!」と思いました。そしてそれからは休みの度に不動産投資セミナーへ行くというセミナー漬けの日々(笑)。ネット
でセミナー開催の告知を調べてたり、Bさんに「いいセミナーないですかね?」って聞いたりして、とにかく手当たりしだい行きました。あのときは〇カ月で
30〜40くらいセミナーへ行きましたね。
セミナーに行って気づいたのは、まず20代はいない。周りを見ると40〜50代の方ばかり。若くても30代の方でした。それから不動産仲介会社さん主催
のセミナーなどでは、最後に書くアンケートに年収を書くのですが、僕の年収407万円って相手にされないのです(笑)。
セミナーに来ている方の大半は年収700万円以上で、これじゃ普通にやっていたら買えないんだろうなと気づきました。「頭金1割入れてくれ」と言われて
も、入社2年目の私には「とてもできないな」と思いましたね。
20代の人は、みなさんそう感じると思います。不動産投資は年配の人が多い世界なので、「自分はちょっと無理なんじゃないか・・」と。それ でもあきらめずに続けようと思ったのは?
不動産投資をやりたいという気持ちが強かったので、方法は他にもきっとあるだろうと思っていました。ですが、ほかのみなさんとはバックグラ
ンドが違うので、このままでは絶対に買えません。そこで、これはBさんに聞こうと思いました。
Bさんは僕の5つ年上ですが、同じ会社ですから給料もさほど変わらないはず。もともと貯金がたくさんあったという話も聞いていないですし。「どのように
はじめたのですか?」といったことから、いろいろ質問をぶつけました。このときにBさんがインベスターズギルドの会員だということも知りました。今考える
と、このころBさんが私に教えてjyれたことって、ギルドのメソッドだったんですね。
それでBさんから紹介を受けて不動産会社のネットワークを活用させてもらいました。自分でもいろいろ探したのですが、頭金や年収を聞かれて、属性が悪い
ということでやはり全然相手にしてもらえませんでしたから(苦笑)。
そしてBさんに紹介していただいた業者さんから物件を購入しました。年収407万円の人がいきなりローンを引いて1棟マンションなんか買え
ません。ですか
ら、まずは区分マンションです。
それが2012年の9月です。買ったときは築7年でした。羽田空港の近くにあり、築浅で設備もいいワンルームです。金額的には僕のイメージしていた区分マ
ンションに比べるとかなり高額で1500万円でした。その分、家賃はかなり高めの設定です。フルローンで頭金なしで買えました。
銀行の融資が下りるまで、業者さんからは「おそらくいけると思います」とか「大丈夫です!」という肯定的な返事は一切もらえませんでした。年収407万円
はすごく少なくて、今まで前例がないチャレンジだと業者さんから聞きました。ほかの業者さんからは「この年収ではちょっと……」と断られていたところを、
この業者さんには「押してみます」と言ってもらえたのです。
そのかわりじゃないですが、「金融資産や資格など、西田さんが出せる情報を全部出して下さい!」と言われました。僕は食いっぱぐれがないような資格を持っ
ていました。それが後押しになったのかわかりませんが、めでたく融資を受けられることになりました。
どういう資格を書いたのですか?
無線の研究をやっていたので、無線に関連するちょっと難しい資格を持っているんです。おそらくその業者さんからしたら、これまでで一番下の
属性の人の融資を通したんだと思います(笑)。また、融資を申込んだ時期がたまたまよかったというのもあると思います。同じ銀行でもそのときの銀行の方針
で同じ人でも融資が出たりでなかったりすることがあると聞きました。事実、その1年後に僕と同じくらいの年収の方が融資を申し込んだのですが、そのときは
通らなかったそうです。
諸費用込みのオーバーローンで購入しましたので、自己資金は全くかかりませんでした。月々の家賃が約8万8000円、ローン返済は4万2000円、管理
費や修繕積立金などを差し引くと、毎月1万7000円くらい手残りがあり、利回りは7%くらいです。
区分マンションの場合、一番怖いのは空室です。部屋が複数ある一棟アパートと違って、退去があると収入がゼロになってしまいます。ですので、退去があって
も次の入居がつきやすい物件を選んでいます。実際に物件を見に行って、「これなら大丈夫だろう」と確信しました。
羽田空港にすごくアクセスがよく、駅近で近所にコンビニやスーパーもあります。あわよくばキャビンアテンダントが入ってくれないかなと思いました。実際に
入ったお客さんは大企業の男性でしたが(苦笑)。
実際にオーナーになってみて実感は?
管理は専門の不動産業者に任せてしまうので、自分では何もやることがないです。退去後は業者さんと話をして募集をかけることになりますが、 入居しているあいだは何もすることがありません。今のところ部屋の設備が壊れたという連絡もないので、修理の手配をすることもないですし、本当に何もして いない(笑)。実感はほとんどないですね。ただ、通帳に毎月お金が入ってくるので、そのときだけ「僕も大家さんなんだなぁ」と実感します。
今後は物件を増やしていく予定ですか?
投そうですね。今後は1棟ものを買いたいと思って、必死で動いています。そこで問題になってくるのは年収です。今は給与年収が530万円に
上がりました。100万円以上アップしたとはいえ、530万円の年収で買える1棟アパートはなかなかありません。銀行さんもまだお金を貸してくれないので
す。
今はいい物件を探すため、本当に銀行とのパイプが強い業者さんと組んでいます。そこでもまた前例がない融資をやろうとしています。業者さんから言わせる
と、こんな年収の低い人の融資を通したことはないそうです。
今はいい売り物件情報が少なく競争が激しいので5000万円以下で買える優良物件はなかなかありませんし、サラリーマンのため平日の昼間は忙しくて動きが
とれません。借入期間が長くとれる築浅でキャッシュフローが残る物件という条件を業者さんに伝え、「いい物件があったらすぐに連絡ください!」と言って業
者さんに探してもらっている最中です。
大家さんをやりはじめて1年ちょっとの中で、考え方は以前と変わりましたか?
基本的な考えは変わっていないと思います。ただ人間関係に関しては、本当に新鮮に感じていますね。セミナーに行っていろんな人と話します
が、講師の先生だけじゃなく、横に座っている年配の方とも話をすると、みなさん違ったバックグランドを持っていらっしゃいます。「私は専業で大家さんやっ
ています!」という人もいれば、もとからお金持ちで、「いまいちよくわからないけど買っちゃいました」みたいな人まで(笑)。
不動産は投資のひとつですが、不動産投資の世界のなかで「こんなにやり方がたくさんあるんだなあ」と感じています。そこで出会った方と話をすると、こちら
も刺激を受けるわけです。「この年代のときには、もっと俺はたくさんの不動産を持っていたい!」と(笑)。
それから不動産を通じて、お金というものを勉強するようになりました。不動産だけじゃなくて、「収入源をもっと増やしていきたいな」と考えています。そん
な感じで気持ちの面ですごく変化が出てきて、ネットビジネスにもチャレンジしています。
お金に対する考え方は、不動産投資をはじめる前と比べてどう変化しましたか?
まず今は、会社の給料だけに依存しちゃいけないと思っています。みなさん、大企業はつぶれないと思っていますよね。会社にいるだけで十分に 食べていけるし、それなりに満足している。でも心の奥では「何かあったら、やばいなぁ。。」と思っているところもあるはずです。それでも何もしていない。 会社以外でお金を稼ごうとか全く考えてない。「お金を稼ぐこと」とはどういうことなのか? 企業に勤めていると一生わからないんじゃないかと思います。
「お給料をもらうこと=お金を稼ぐ」と同じ意味になっているけれど、実は違うのではないかということですね?
はい。会社にいると、「いるだけでお金がもらえる」という感覚にどんどん陥っていきます。長くいればいる人ほど、そういうイメージになって
いると思いましたね。だけど大家業をやってみると、「会社とは全く違うところから収入をもらえる!」という発見や驚きがありました。僕は20代で投資をは
じめたので、他の人より早く気づくことができました。そこは正解だったと思います。
大家さんの先輩方からも「20代からならいくらでも物件を持てるよ!」と言ってもらえます。それに、20代が不動産コミュニティの輪に入るとけっこうみ
なさん温かくて、可愛がってもらえます。「この業者さんいいよ!」とか、いろいろな情報を教えていただけるんです。コミュニティに所属すると、生きた情報
を得られるというのが本当にいい面だと思いますね。
ただ単に投資で稼ぐというだけじゃなくて、人とのつながりができて人生が豊かになる、ということが大きいんですね。
本当に人脈がどんどん広がっています。実際にセミナーに行ってリアルにいろんな話をして、その後でフェイスブックでつながります。そしてそ の後もリアルのセミナーやコミュニティに参加して、またさらにネットで接触する。どんどんどんどん人脈が広がっているなあと実感しています。ネットビジネ スのコミュニティでも、同じグループだった方が家の近所にいたりして、3人で一緒にお酒を飲むみたいなことをしています。僕が20代で、50代の男性と女 性と3人で(笑)。
会社だけではちょっとありえないことですよね。
店の人が見たら、親子で飲んでいるように見える飲み会をしています。人生の先輩として尊敬しつつ、ビジネスをやるうえでは、対等に話をして います。
最後に、20代でやりたくても尻込みしている人も多いと思います。そういう人たちに対して、メッセージとエールをお願いします。
不動産投資はレバレッジを効かせて投資をすることで、より大きな対価が得られます。そのため購入額が大きくなりやすいというのがリスクであ
り、最初の入口を間違えてしまうと、とり返しがきかないと感じています。
よく「年金の代わりに!」と言って高額な投資用新築区分マンションを販売する業者もいます。新築区分マンションを購入しても、年金の代わりになりませ
ん。30年後も今と同じ家賃ということはありえないのです。こういう業者には引っかからないでほしいです。
正しい知識を身につけて、入口を間違えずに不動産投資をはじめてほしいと思います。そのためにもどんどんいろいろなところに出かけて行って、信頼のおけ
る自分の人脈を作ってください。
また私も経験していますが、時期によって銀行の姿勢も変わってきます。本当にちょっとタイミングがずれただけで、融資が出る、出ないという違いがあるの
です。そういった情報は、書籍に書いてあることより、実際に今投資をされている人の知識や体験のほうが有効です。
そのような生きた情報をとれるというのが、リアルなコミュニティならではの大きなメリットです。そうした情報はお金をかけてでも、自分でどんどん取り入
れてください。
このインタビュー後に1棟アパートを購入し、28歳の若さで1区分アパート、1棟マンションの年間家賃年収500万円の不動産オーナーに なっています。年齢も若く、年収も低いというハンデを見事克服したことは素晴らしいと思います。